素晴らしい日本国内の旅

日本という国は自然、文化ともに素晴らしいところです、 そんな日本国内の各所を巡ります、

新・日本紀行(120)諫早 「干拓事業」


九州地方の皆さん、此の度の大震災に謹んでお見舞い申し上げます。
(この記事は震災以前のものです)




『九州紀行』は以下にも記載してます(主に写真主体)
九州紀行」; http://orimasa2009.web.fc2.com/kyusyu.htm
九州紀行」; http://sky.geocities.jp/orimasa2010/
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 新・日本紀行(120)諫早 「干拓事業」 






諫早干拓の潮受堤防(左が内浦、右が外浦)と可動式水門






「日本一周の旅の記録」へリンクします
 

諫早干拓の堤防はやはり巨大だった、しかし、・・、

眼鏡橋から一旦出島まで戻って、付近の市立病院横に入口がある「出島長崎道」で一路諫早に向かう。 諫早は県の中央部というか・・?、
市域は逆T形の中心に位置し、西側に長崎半島、南側は島原半島それに北側は大村半島・・?のそれぞれ三半島の付け根にあたる。

又、西側に大村湾、東側に有明海諫早湾)そして南側には橘湾の、何と海域も三つの海に囲まれている。
これはもう、地形的には相当珍しい部類に入るだろう。


そして諫早と言ったら、やはり有明諫早湾の干拓で、この事業で物議を提供している所でもある。
あの水門が、ギロチンの様に端から閉じられる映像は衝撃的だった・・!」


諫早湾の状態やギロチン水門を見ようと思い、地図を見ながら行ったがなかなか海岸線にはたどり着けない。
国道から海岸線までは遠く、勿論、過去に干拓された広大な農地が広がっているためで、それに海岸・・?へ行くための道は余り整備されていないようだ、場所が違ったかな・・?。 

近所の人に伺うと「この先、車じゃ行けないし、行っても、それからかなりあり堤防は見えないよ、堤防見るにゃ湾の向こう側、国道251を行くだよ」と言う。

言われるままその国道を行く。半島先端の島原へ通じている島原鉄道が並行して走っている。吾妻町の平江地区まで来て、コンビニで堰堤の様子を聞くと・・、
「踏み切り渡って、真直ぐ行くと直ぐだよ」
「車で行けますか・・?」
「車ですって。 堰堤には立派な道路が付いていて、向こう岸の高来町まで行けるようになりますよ」


言われた踏み切りを渡ると真ッ直線に延びた堤防があった。
上部には立派な道路も取り付けられている。入口部には工事用のバリケードが置いてあったが、何とか通れそうなので進めてみた、途中水門近くに大きな駐車場があり、ここまでは進入できたが、水門から先は未だ工事中なのか、完全に通行止めであった。(2007年12月に全面開通)


この堰堤道路は全長7km、この道路は農産物輸送の合理化、新たな観光ルートの開発、地域間交流の促進を目的に潮受堤防を一般交通として利用するもので、島原半島一帯と多良岳山麓一帯を連絡するものであるという。

しかし、ここでは道路の話ではなく、堤防と干拓のことであ。
両海面を見ると明らかにその差異が判る、外洋は普通の青く澄んだ海であるが、閉ざされた内海は灰色に澱んでいた。これらの海水はやがて干拓され広大な新規の土地が出現するのだろう・・?。

堰堤工事は1989年より「国営諫早湾干拓事業」として行われ、1997年に潮受け堤防が完全に閉じられた、例のギロチン閉門である。 
干拓計画では、農用地面積は約816ha(東京ドーム200個分)、作農種は露地野菜、施設野菜、花木、酪農、肉用牛など(やはり米は含まれないようだ)、他に調整池が約2,600ha で事業費は凡そ2,500億円といわれる。

水門が閉鎖されたその後、かつては「宝の海」と言われた有明海は海底への泥の沈殿、水質汚染が生じて有明海全体が死の海と化し、二枚貝タイラギが死滅、奇形魚の増加、海苔の色落ちなど重大な漁業被害が発生したとして、自然保護団体のみならず沿岸の各漁協の猛反対にあっている。

しかし魚類の漁獲減少や水質汚濁には、海苔養殖業者が消毒目的に散布した酸や化学肥料による影響との主張もあり、海苔養殖業者と他の漁業者との紛争も発生しているという。
克っての海だったところで干上がった地面には、海の生物の腐った匂い、白いフジツボの死骸、放置されて漁船、養殖用の朽ちた立杭、地面は干からびて、ひびが走っていた。 


次回も干拓事業について、

  
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